こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
モバイルバッテリーなどのガジェットで最近有名になり始めているメーカー「Baseus(ベースアス)」より、LDACやマルチポイントに対応したイヤーカフ型のワイヤレスイヤホン「Bowie MC1 Pro」を紹介します。

- 3層振動板とトリプルマグネット構造によるパワフルなドライバー
- 日本人サウンドエンジニアによる「JAPAN TUNED」設計
- LDACに対応
- わずか5gの朝軽量設計
- 本体9時間+ケース込み最大40時間再生
- 誤操作を防ぐ物理ボタンを採用
- アプリでイコライザー設定などさまざまな設定が可能
- マルチポイント / ゲームモード対応
- 音漏れを防ぐ逆ウェーブ構造
- 価格は10,980円→クーポンでさらに安く購入可能
VGP2025でもノミネートされたり、Amazonのイヤホンランキングでも上位に組み込んできたりと、バッテリー系だけでなくイヤホンカテゴリーも徐々に勢力を伸ばしつつあるメーカーです。
今まで紹介してきたイヤーカフ型と比べると価格は10,980円と少し高いですが、少し高いなりに見合った実力のありますね。
イヤーカフ型で必要な要点を抑えつつ、全体のバランスがとても良いんですよ。
Baseusはバッテリーのイメージがあったので正直高い期待はしていなかったんですけど、思ったより完成度が高かったです。
ということで、今回はBaseusさんより紹介用に提供いただいたので、MC1 Proの実力を詳細にお伝えしていきます。
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Baseus MC1 Pro 外観・付属品
それではBaseus MC1 Proの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
EarFun Baseus MC1 Proのパッケージは、ブランドカラーのイエローを基調とした、よくあるガジェット系な感じのデザイン。

付属品

- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーカフ型ということもあり、付属品はUSB-Cケーブルのみと超シンプルです。
充電ケース・本体
充電ケースはイヤーカフ型としては一般的なサイズ感。胸ポケットにもすっぽり収まるほどのサイズ感ですね。

カラーはコズミックブラックとステラーホワイトの2色。

充電端子はUSB Type Cに対応。

ワイヤレス充電には……残念ながら対応していません! 対応していれば強かった。

充電ケースを開けるとこんな感じ。

ブリッジ部が大きく飛び出しているので、取り出しやすさは問題なしですね。

本体はこちら。背面部は少し大きくは感じますが、おおよそ一般的なイヤーカフ型イヤホンと同じような形状をしています。

ドライバー部の先端にチョボっとした「カーブフィットクッション」がついていますが、このちょっとしたクッションのおかげで締め付け感がなく柔らかな装着感を実現しつつホールド力を高めています。
ここは他社のイヤーカフ型にはないユニークなポイントですね。
背面バッテリーの上部には物理ボタンを採用。誤操作の心配が少ないから物理ボタンはありがたい!

背面バッテリー部の側面にL/Rの表記が薄く入っていますね。わかりにくいけど、物理ボタンの位置で判断してもいいと思います。

ただ左右の識別関係なく充電ケースに収納できるような機能はありません。ちゃんとL/Rを揃えて収納する必要があります。
また、IP67相当の防水性能を備えているので、雨や汗にも強く、キッチンなどの水まわりや雨天時、スポーツでの使用でも壊れる心配が少なそうです。
最後に重さですが、総重量は約52.3g、本体片耳の重量は約5.2gです。


Baseus MC1 Pro スペック
モデル名 | Bowie MC1 Pro オープンイヤー型 完全ワイヤレスイヤホン |
Bluetoothバージョン | 6.0 |
対応コーデック | LDAC(ハイレゾ対応)、SBC、AAC |
再生時間 | 約9時間(イヤホン単体)最大約40時間(充電ケース併用) |
再生周波数帯域 | 20 Hz〜40 kHz |
充電時間 | 約1.0時間 |
低遅延モード | 対応 |
防水防塵性能 | IP67 |
接続距離 | 最大10m |
マルチポイント接続 | 対応 |
入力端子 | USB -C |
Baseus MC1 Pro レビュー
装着感|痛くなりにくいし安定もしている
EarFun Baseus MC1 Proの装着感についてですが、本体が軽いのとイヤーカフ型ということもあって、かなり痛くなりにくいです。
そしてカーブフィットクッションが思った以上にいい仕事をしてくれています。
実際に装着してみるとこんな感じ。パっと見はアクセサリーっぽい感じでオシャレ。

前から見るとこんな感じ。

耳穴付近でカーブフィットクッションを添えているだけのような装着具合ですが、このクッションのおかげで接触部分も痛くなりにくく、それでいて装着位置もズレにくくて安定しているのですよ。
はじめ装着した時は振動でズレ落ちないか心配でしたが、意外と軽いジョギングくらいでは落ちないほど安定していました。
ちょっとしたパーツなのに、とてもいい仕事をしてくれていますよ。
本体も実測値5.2gと他のイヤーカフ型と比べても少し軽くて負担もかかりにくいですし、装着感は満点レベルでした。
装着感 | (4.9) |
音質|マイルドで聴疲れしにくい滑らかな音
Baseus MC1 Proの音質についてですが、思った以上に良くて驚きましたね。
この製品は日本の音を知り尽くした日本人サウンドエキスパートによる「Japan Tuned」のチューニングが施されており、誇張感のないディープな重低音と、ヴォーカリストが目の前に迫りくるようなリアリティの高い中音、そしてどこまでも澄み渡る、美しい高音の再生を実現したとのことです。
他の1万円以下の音質に定評のあるモデルとも比べてみましたけど、MC1 Proの方がちゃんと良かったですね。
定価だと1万円を少し超えますが、価格に見合った実力はあるように感じました。
LDACも使えますが、今回はあえてiPhone 15 Proを使ってAAC接続で検証しています。
またデフォルトで「バスブースト」がONになっているため、そちらもONの状態で評価しています。
3.8
高音
3.9
中音
3.8
低音
音の傾向
音の傾向は音の傾向はかなりウォームでやや中低域寄りの優しい音作り。長時間聴いても疲れにくい印象を受けます。
オープン型特有の音のスカスカ感やシャリ付き感がほとんどなく、カナル型イヤホンかのように豊かな音です。
メリハリ感は少なめで、中低域〜中高域の範囲でまったりと聴かせるタイプです。
音場
音場はオープン型らしくスピーカーで聴いているかのように横方向に自然な音の広がりますね。
低音
低域はウォームで量感もそれなりに多め。ボーカルラインにギリギリ被らない量感で、バランス良く厚みのある音です。
ある程度騒がしい環境音にも負けず、屋外やジョギング中でもほどよく豊かな低音で鳴らしますね。
高音
高域はオープン型特有のシャカシャカした感覚が一切ありません。
伸びは悪めではありますが、こもり感は少なく、角の取れた優しい音のように感じます。聴き疲れもしにくいですね。
悪く言えば角が取れすぎた刺激のない音でもあります。
中音
中域はなかなか厚みがあり、情報量も多め。カナル型とそこまで変わらない密度感のあるサウンドです。
1万円以下のイヤーカフ型イヤホンと比べると、この中域の描写が丁寧で、音の輪郭が荒くならず滑らかに感じます。
おすすめのジャンル
おすすめジャンルはポップス全般、あとはウォームな傾向なのでチル系やヒーリングミュージックなどもおすすめです。
とにかくずっと聴いていても聴き疲れしにくいので、BGMホンとしては優秀だと思います。
イコライザーについて
イコライザーは「プリセット」「カスタム」の2つから選べます。

カスタムイコライザーは8バンド±6dBで細かく調整が可能で、好みの音にも調整しやすいですね。
ただしLDAC使用時はイコライザーを併用できないため注意が必要です。この仕様は残念。
個人的には「バスブースト」をONにした状態で、プリセットの「トレブルブースト」すると、ちょうどいい感じのバランスになりました。
操作性|操作性、カスタマイズともに素晴らしい
操作性についてですが、これは物理ボタンのおかげで誤操作の心配なく快適に操作ができます。

物理ボタンは本体背面側の上部に物理ボタンがあるので、クリックすることで操作ができます。ボタンの静音性も高く、クリック音が耳に響かない点も評価が高いです。
操作は1回で再生停止、2回で次の曲、3回で前の曲、長押しで音量アップダウンが可能で網羅的に操作が行えます。
しかも、長押しの音量調整は押し続けている間は音量がそのまま上がり(下がり)続けるので、音量調整もかなりしやすいです! これは以前コスパ最強とベタ褒めしたイヤーカフ型イヤホンにもない機能です。
最小音量もある程度は小さくなってくれますね。
ここからアプリで、左右共に操作方法のカスタマイズも自由に設定できます。このカスタマイズ性がめちゃめちゃ高いんですよ。

1クリックは「再生/停止」のみの割り振りしかできませんが、それ以外は「ダブルタップ」「長押し」「トリプルタップ」完全に自由に割り振れるので、自分好みの設定にしやすいんですよ。

ただ、デフォルトの設定でも操作しやすいので、個人的にはカスタマイズの必要はないように感じました。
欲を言えば、「低遅延モード」や「バスブースト」のON/OFFも操作で割り振れたら最高でしたね。
アプリ
その他アプリでできることは次のとおりです。

- バッテリー残量の確認
- EQモード
- デュアルデバイス接続
- バスブースト
- 低遅延モード
- LDAC
- ジェスチャーの設定
- ヘッドフォンを探す
- 設定
→品番やバージョンの確認など
イコライザーからバスブースト、低遅延モード、LDACのON・OFFなどアプリとして必要な機能は揃っていますね。
接続が不安定になったり、設定が勝手に初期化されたりすることもなく、動作も安定していますね。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動は問題はなく、自動的に2台目に接続もできますし、切り替えも早い方です。
ちなみに1台目が再生中の場合は、2台目は割り込んで再生ができないようになっています。この仕様の方が通知音で接続先が切り替わったりしないのでありがたいです。
ただ、LDACとの併用ができない点が残念です。
音の遅延|ゲームモードでさらに少ない
映像と音声のずれですが、ゲームモードOFFの状態でもYouTubeやプライムビデオでアニメを見る分には問題なしです。
ゲームモードをONにすると、音ゲーはタイミングをピッタリ合わせるのは難しいですが、有線に近いレベルまで遅延は少なくなっています。
FPSをカジュアルにプレイするくらいであれば問題なくできそうなレベルですね。
マイク性能について
マイク性能についてsですが、4マイク構成でマイクの自動最適化機能や、DNN(ディープニューラルネットワーク)を活用したAIノイズカット機能なども備わっているようです。
どれほどの実力か、実際に雑音のあるる環境で録音してみました。
気になる点
その他気になる点としては、ワイヤレス充電が欲しかったくらいでしょうか。
基本性能は高く弱点の少ない製品のように感じたので、あとはワイヤレス充電に対応していれば、他社の1万円以下のイヤーカフ型モデルとしっかり差別化できたのでは? とは感じましたね。
Baseus MC1 Pro まとめ
Baseus MC1 Proをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.7/5
MC1 Pro

- 聴き疲れしにくい丁寧でウォームなサウンド
- LDACに対応
- 本体が軽く長時間着けていても痛くなりにくい
- ゲームモード/マルチポイント対応
- アプリのカスタマイズ性が高い
- 物理ボタンで操作がしやすい
- 長押しで継続的な音量調整ができる
- IP67相当の高い防水防塵性能
- 24ヶ月の長い保証期間
- ワイヤレス充電非対応
- LDAC/マルチポイント/低遅延モードの併用ができない
- LDACとイコライザーの併用ができない
3.8
高音
4.0
中音
4.0
低音
5.0
装着感
4.0
音漏れの少なさ
–
外音取り込み
3.8
マイク性能
4.9
利便性
Bluetooth | 6.0 | 最大再生時間 | 本体9時間/ ケース込み40時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | 充電時間 | 約1.0時間 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IP67 |
ノイズキャンセリング | – | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.7g |
外音取り込み | – | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 空間オーディオ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | 保証 | 24ヶ月 |
Baseus MC1 Proはこんな人におすすめ
- 予算1万円でイヤーカフ型イヤホンを探している
- ずっと着けていても痛くなりにくいものがほしい
- 操作は物理ボタン派
- まろやかで豊かなサウンドが好み
ハイコスパ系のイヤーカフ型イヤホンの中では価格は少し高めではありますが、その代わり音質・装着感・操作性・スペックなど各性能が高く、バランス感覚の良い製品のように感じました。
特に気に入っているのはカーブフィットクッションによる装着感の良さと物理ボタン操作、そして長押しによる継続的な音量調整ができる点でしょうか。
Baseusのイヤホンってぶっちゃけどうなんだろ……?って思ってましたけど、この感じだとこれからも全然おすすめできそうですね!
またクーポンもいただいていますので、購入検討の方はこちらもご利用ください。
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