おしゃれだけど超本格派!beyerdynamicのオンイヤー型ワイヤレスヘッドホン「AVENTHO 100」を試す

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

ヘッドホン界のドイツの御三家「beyerdynamic」より、最新のワイヤレスヘッドホンのエントリーモデル「AVENTHO 100」を紹介します。

特徴
  • 45mmのダイナミックドライバーを搭載したオンイヤー型のワイヤレスヘッドホン
  • ドイツの熟練エンジニアによる精密なチューニング
  • aptX Losslessに対応
  • アクティブノイズキャンセリングや外音取り込みも搭載
  • 2台同時接続を行うマルチポイントに対応
  • 最大60時間再生(ANC時は40時間)15分の充電で15時間の再生が可能
  • 価格は36,740円

以前紹介したAVENTHO 300をオンイヤー型にしたエントリー版って感じのモデルですね。

最近のモデルでオンイヤー型を採用してくるのは珍しい。ワイヤレス版DT 1350のような見た目ですね。

beyerdynamicは1924年創業の世界初のダイナミックヘッドホンを開発した世界的に有名なオーディオメーカー。

少し前までは流通の兼ね合いで専門店や量販店でも目にかからず、一部の楽器店でしか取り扱いがありませんでしたが、最近になって再びe☆イヤホンや量販店でも取り扱いが再開するようになりました。

その後、また一時的に販売が停止しますが、メディアインテグレーションが国内代理店を担当することになり、再び小流が復活しました。

ちなみにメディアインテグレーションさんはプロユース向けの楽曲制作ソフトやハードなどを販売する企業。

オーディオだとFOCALのスピーカーのプロユースラインなども販売に携わっていますね。

PR:メディアインテグレーション

目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

YouTube版はこちら

beyerdynamic AVENTHO 100 外観・付属品

パッケージ

付属品

付属品一覧
  1. ヘッドホン • 3.5 mm AUXケーブル
  2. USB-C充電ケーブル
  3. ソフトキャリーバッグ
  4. クイックスタートガイド
  5. 適合証明書 

ハードケースは付属しませんが、コンパクトに収納できるソフトケースは付属しています。

AVENTHO 100本体はこちら。やはりbeyerdynamicのヘッドホンはかっこいい。

カラーはブラック、ホワイト、ブラウンの3色ありますが、今回はブラウンをお送りいただきました。

ハウジングはマットな質感のフラットなデザイン。中央からズレた位置にAVENTHO 100のロゴが印字されているのがかっこいいですね。

イヤーパッドは耳の上に乗せるタイプのオンイヤー型。

耳を覆うオーバーイヤー型と比べるとキツめの装着感になることが多いですが、その分コンパクトで見た目もオシャレ。

パッド自体はほどよく肉厚といったところ。

ヘッドパッドもイヤーパッドとおおよそ同じ素材感ですね。

アーム部は無段階式で調整可能。このアームの細さや質感も素晴らしい。

左ハウジング下部には充電用のUSB-C、3.5mmジャックを搭載

右ハウジング下部には電源ボタン(外音モード切り替えボタン)、再生・音量調整ボタンなどが集約されています。

またコンパクトにも折りたたみができるので、携帯性も高いです。

最後に重さは、本体重量が約226.5gです。ヘッドホンとしてはかなり軽め。

beyerdynamic AVENTHO 100 スペック

製品名AVENTHO 100
AVENTHO 300
ドライバー45mm ダイナミックドライバーSTELLAR.45ドライバー
Bluetooth5.45.4
コーデックSBC、AAC、 aptX™ Lossless,
aptX™ Adaptive
SBC、AAC、 aptX™ Lossless,
aptX™ Adaptive、LE Audio
再生時間
※ANC ON時
最大40時間最大50時間
充電端子Type CType C
急速充電15分で15時間の再生時間10分で5時間の再生時間
防水
自動装着検出
低遅延モード-(LC3接続で低遅延にできる)
ノイズキャンセリングアダプティブノイズキャンセリングアダプティブノイズキャンセリング
外音取り込み
3Dオーディオ
アプリ
価格
※市場想定価格
36,740円68,200円

AVENTHO 100 レビュー

装着感|側圧が強め

AVENTHO 100の装着感ですが、オンイヤー型ということもあり側圧が強めですね。

装着してみるとこんな感じ。デザインはスマートで好き。

前から見ても野暮ったさもなくて良いですね。

ハウジングが小さいおかげで首にかけてもアゴに干渉することなく、ファッションの一部として着飾れるのもいいですね。

オンイヤー型のため、音に損失がないように、またノイズキャンセリングを最大限まで発揮させるために側圧が強くなっているため、耳元は痛くなりやすいと思います。特にメガネユーザー。

屋内で長時間ゆったりと聴く用途には向いていないと思いますが、屋外の通勤1時間範囲であれば、これくらい側圧が強い方がしっかり遮音できて良いかと思います。

包み込まれるような優しい装着感が欲しい方は他にも選択肢はあるかな〜という印象でしたね。

装着感(3.8)

AVENTHO 100の音質|原音に忠実なサウンド

AVENTHO 100の音質ですが、今まで使ってきたワイヤレスタイプのオンイヤー型の中では一番好みの音でしたよ。さすがbeyerdinamic。

エントリー価格+オンイヤー型であっても音質には一切妥協がなく、beyerdinamic特有の上質なモニターサウンドを体感できます。

価格が2倍近く離れているAVENTHO 300と比べても、価格差ほどの実力の違いは大きくはないようにも感じましたね。

音の特長は次のとおりです。

音の特長

4.6

高音

4.6

中音

4.7

低音

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低域寄り
高域寄り

音の傾向

音の傾向はbeyerらしく分析的で原音を忠実に再現するようなサウンドのように感じました。

かといってカチッとしすぎた極モニターサウンドという感じでもなく、フラットすぎてノッペリとした音という感じでもないんですよ。

「楽曲制作者の意図する音をそのまま引き出す」ような感覚と言ったら良いのでしょうか。この絶妙なチューニングはbeyerdinamicにしかできないんすよね。

ただ、AVENTHO 300と比べると、少しドンシャリ傾向にも聴こえますね。

音場

音場はオンイヤー型ということもあって全体的に近め。音が前に前に迫ってくるかのようなストレートでパワフルな音場感になっています。

この近い音場でもちゃんと定位感が良いからbeyerはすごい。

高音

高域は昔のbeyerのようなナイフでグサグサ刺してくるような容赦のない高域ではなく、鋭く刺激的に伸びつつも、不快感は感じない程度にはスポイルされている絶妙なチューニングに仕上がっています。

以前紹介したAVENTHO 300と同じような傾向ですね。

煌びやかなのにキツさは感じず、輪郭もくっきりとしていて高解像度。個人的には理想的な高音の表現です。

中音

ボーカルのピークの作り方がとても上手で、あと少し伸ばせばキツイと感じるギリギリラインを突いてくる感覚がとても心地よいですね。

オンイヤー型であっても分離感は高く、各パートもくっきりと耳で追えます。

張り出し感も強く、ギターやピアノなどの主旋律も勢いのある音で鳴らしますね。

低音

とくに素晴らしく感じたのは低音の質感。ベースラインは輪郭を保ちつつも立体感もある音で、リアルなベースの躍動感を再現してきます。

ビックリするくらいベースラインがモニタリングしやすくて、意識せずに聴いてもベースがどのように弾いているかが手に取るようにわかります。

一聴すると膨れすぎるようにも感じる低音ですが、ボーカルや高域は一切阻害していません。

気持ちAVENTHO 300よりも量感が少し多くて、解像度も甘く感じますかね。

ベースラインを正確にモニタリングする場合は、個人的にはbeyerdinamicのヘッドホンが一番良いと思ってます。

ベースだけでなくサブベースやバスドラムなど、さらに周波数の低い楽器も臨場感たっぷりに、それでいて下品な迫力を加えすぎずに奏でます。

おすすめジャンル

得意なジャンルはマジでなんでもいけます。ここまでなんでもいけるヘッドホンは逆に珍しい。ロック・ポップス・ジャズ・クラシック・メタル・ヒップホップ・EDMまでなんでもアリです。

モニターサウンドのように分析的になりすぎず、あくまでアーティストとエンジニアによる意思(音)を忠実に再現してくれるヘッドホンのように感じました。

ちなみにノイズキャンセリングONにすると少し低音が強くなり、若干雑味のある音に。

ノイズキャンセリングOFFにすると低音が少しだけ弱くなり、雑味がより少ないクリーンな音になります。

AVENTHO 100に関してはノイズキャンセリングOFF時の音の方が好みでしたね。

USBオーディオも使える

USBオーディオも使えるので、パソコンやスマホとUSB-Cケーブルで繋げればBluetoothとは違って非圧縮で音楽を楽しめます。

ワイヤレス接続時よりもさらに音質がアップしますので、デスクトップ環境では積極的に使っていきましょう。

ノイズキャンセリングや外音取り込み機能について

ノイズキャンセリング性能ですが、オンイヤー型にしては意外と強く感じましたね。

ノイズキャンセリング性能が高いというよりは、オンイヤー型によるパッシブノイズキャンセリング(耳栓効果)がけっこう効いているような感覚。

装着感による違いからか、AVENTHO 300よりも遮音性が強く感じましたね。

対して外音取り込み機能はそれなりといったところ。自然な取り込み方ではないですが、音楽を止めていれば相手の声はハッキリと聞き取れるような感じ。

こちらはAVENTHO 300の方が自然に集音できるように感じましたね。

ノイズキャンセリング(4.3)
外音取り込み(4.0)

操作性|物理ボタンで誤操作の心配なし

操作については右ハウジング下部の物理ボタンで操作を行います。

再生停止・音量調整・次の曲・前の曲など基本操作は網羅できているので特に不満はなし。

外音モードの切り替えも電源ボタンを短く1回押すだけでOK。

AVENTHO 300ではハウジングのタッチセンサーで直感的に操作ができましたが、AVENTHO 100はオンイヤー型なのでそもそもハウジングが小さくてスワイプ操作はむずかしいでしょうしね。

ただ、ノイズキャンセリング切り替え時に「ノイズキャンセリングOFF」を必ず挟んでしまうのは残念でしたね。

マルチポイントの挙動

AVENTHO 100は2台同時接続を行うマルチポイントにも対応しています。

挙動をチェックしましたが、電源OFF→電源ONにした後も自動で2台目のデバイスにも接続されます。

1台目のデバイスが再生中に2台目のデバイスを再生しても割り込みができない仕様になっていますね。その仕様の方がちょっとした効果音で接続先が切り替わったりしないので安心です。

音の遅延について

音の遅延についてはどちらもYouTubeで動画を見る分には問題なし。

AVENTHO 100は低遅延モードを搭載していないのでゲームには適していないですが、その代わり有線でも使えば遅延なしでゲームや動画編集もできます。

通話品質について

マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!

AVENTHO 100マイクの性能はほどほどに良いですね。

雑音は少し入りますが、声は聴き取りやすいので、マイク自体はきれいな感じです。

欲を言えばもう少し雑音を抑えたいくらいかな~って感じ。

静かな環境やそこまで騒がしくない環境であれば、普通に通話できると思います。

beyerdynamic AVENTHO 100 まとめ

総合評価

4.6/5

AVENTHO 100

  • 原音に忠実なサウンド
  • 様々なジャンルに対応できる
  • デザインがスマートで携帯性も高い
  • USBオーディオ / 有線でも使える
  • 連続再生時間が長い
  • マルチポイント対応
  • ノイキャン切り替え時にOFFを挟んでしまう
  • 側圧が強くて耳が痛くなりやすい
  • 自動装着検出非搭載

4.6

高音

4.6

中音

4.7

低音

3.8

装着感

4.3

ノイズキャンセリング

4.0

外音取り込み

4.0

マイク性能

4.4

利便性

Bluetooth5.4最大再生時間
※ANC ON時
本体50時間
コーデックSBC,AAC,aptX Lossless
aptX Adaptive, LC3
充電時間10分で5時間の再生時間
ドライバーSTELLAR.45ドライバー充電端子Type C
専用アプリ防水
ノイズキャンセリング質量
※片耳/ケース込
319g
外音取り込みゲームモード
自動装着検出保証2年
マルチポイント公式サイト

beyerdynamic AVENTHO 100はこんな人におすすめ

どちらもこんな人におすすめ
  • オールジャンル好んで聴く
  • ノイキャンや外音取り込みなどの機能性より音質を優先したい
  • オンイヤー型のシンプルかつオシャレでコンパクトなヘッドホンがほしい

AVENTHO 100はオシャレで着飾れるデザインでありつつも、beyerdynamicの原音忠実サウンドをエントリー(とはいえ3万円台)価格で体感できるのが強みだと感じました。

やはりbeyerdinamicの音はめっちゃ好きですわ。低音の質が特に素晴らしいんですよね。

オンイヤー型でここまで本格的な音を体感できるヘッドホンも珍しいので、オンイヤー派の方はぜひご検討ください。

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