こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
数々のコスパ最強系のワイヤレスイヤホンを世に送り出す大注目のメーカー「EarFun」から、ついに初のイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン「EarFun Clip」が登場しました!

- 10.8mmカーボンファイバー振動板ダイナミックドライバー+LDACに対応
- 独自の低音強化技術「BassSurge」で迫力のある重低音を実現
- 5.7gの超軽量デザインと形状記憶合金素材で、快適なつけ心地
- 本体10時間+ケース込み最大40時間再生
- 誤操作を防ぐ物理ボタンを採用
- マルチポイント / ゲームモード対応
- 価格は7,990円→クーポンでさらに安く購入可能
なにこれ、低価格帯のイヤーカフ型としてはほぼ完璧な性能を持っているではありませんか……。
これで装着感も音質も良ければ、1万円台のイヤーカフ型もほとんど喰われるようなレベルだと思うのですが。
と思ったんですけど、ちゃんと良いんですよ、音質も装着感も。つまり1万円クラスを喰われます。ほとんどの人が「これでいいやん」と思えるレベルと思います。
ということでEarFunさんより紹介用に提供いただいたので、実機を使ってどれほどの
ということで、今回はEarFun Clipの実力を詳細にお伝えしていきます。
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EarFun Clip 外観・付属品
それではEarFun Clipの外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
EarFun EarFun Clipのパッケージは、ブランドカラーのホワイトとイエローを基調としたシンプルでスタイリッシュなデザイン。

付属品

- USB Type Cケーブル
- マニュアル
イヤーカフ型ということもあり、付属品はUSB-Cケーブルのみと超シンプルです。
充電ケース・本体
充電ケースはイヤーカフ型としては一般的なサイズ感。メタリックシルバー色で指紋や傷も目立ちにくく、高級感も少しあるようなデザインになっています。

厚みは少しある方かな?

他社のイヤーカフ型イヤホンを並べてみたらこんな感じ。大きさ的にはおおよそ同じくらいですね。


充電端子はUSB Type Cに対応。

ワイヤレス充電には……残念ながら対応していません!

ほとんどのイヤホンでワイヤレス充電に対応してきたEarFunなのに、なぜイヤーカフ型に限って省いたんや!!一番ワイヤレス充電ほしいやつやろがい!!
ここは残念なポイントでした……。コスト的にやはり厳しいのかしら。
充電ケースを開けるとこんな感じ。

ブリッジ部が大きく飛び出しているので、取り出しやすさは問題なしですね。

本体はこちら。背面部は少し大きくは感じますが、おおよそ一般的なイヤーカフ型イヤホンと同じような形状をしています。

あらゆる耳の形に自然にフィットするという「ダブルC構造」を採用しており、肌に優しい液体シリコン素材でおおった形状記憶ニッケルチタン合金ワイヤーを内蔵することで、一人一人の耳の形状に応じて最適な角度をつけられるとのことです。
L/Rの表記がわかりやすいように、ドライバーの付け根に左側にはシルバー、右側には赤のリングが装着されています。

ただ某、イヤホンのように左右の識別関係なく充電ケースに収納できるような機能はありません。ちゃんとL/Rを揃えて収納する必要があります。あの機能便利なんよね〜〜〜。
また、IP55相当の防水性能を備えているので、雨や汗にも強く、キッチンなどの水まわりや雨天時、スポーツでの使用でも壊れる心配が少なそうです。
最後に重さですが、総重量は49.2g、本体片耳の重量は5.7gです。イヤーカフ型としては一般的な軽さですね。


EarFun Clip スペック
項目 | EarFun Clip | EarFun OpenJump |
---|---|---|
ドライバー | 10.8mmカーボンファイバー振動板ダイナミックドライバー | 14.2mmの高品質ウール複合ダイナミックドライバー |
Bluetooth | 6.0 | 5.3 |
コーデック | SBC, AAC, LDAC | SBC, AAC, LDAC |
再生時間 | 本体:最大10時間 / ケース込:最大40時間 LDAC接続時 本体:最大5.5時間 / ケース込:最大22時間 | 本体:最大11時間 / ケース込:最大42時間 LDAC:最大8時間、ケース込み30.5時間 |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
ワイヤレス充電 | – | 対応(Qi規格) |
防水 | IPX55 | IPX7 |
自動装着検出 | 非対応 | 非対応 |
低遅延モード | 対応 | 対応 |
専用アプリ | 対応(EarFun Audio) | 対応(EarFun Audio) |
マルチポイント接続 | 対応 | 対応 |
質量 | 本体片耳:約5.7g | 本体片耳:約7.8g |
Google Fast Pair対応 | 対応 | 対応 |
空間オーディオ | 対応(シアターモード) | 対応(シアターモード) |
保証 | 18ヶ月 | 18ヶ月 |
最大再生時間10時間、LDAC、マルチポイント、3Dオーディオ、ゲームモード対応と、同価格帯のイヤーカフ型と比べてもバケモンみたいなスペックをしていますね……。さすがEarFun。
EarFun Clip レビュー
装着感|とても軽くて耳も痛くなりにくい
EarFun EarFun Clipの装着感についてですが、イヤーカフ型+軽量設計ということもあり痛くく、仕事中もずっとつけていられますね。
実際に装着してみるとこんな感じ。アクセサリー感覚で身につけられます。

前から見るとこんな感じ。

他のイヤーカフ型と比べると挟み込む力はやや弱めで、フワッと着けているだけのような感覚ですね。
オフィスでの仕事や読書・カフェ・散歩など、激しい動きを伴わない環境での使用についてはストレスなく使えます。
ただ、ジョギングやワークアウトなど振動を伴うスポーツを行った場合は、その反動で下にズレてきてしまいそうな感覚がありますね。
スポーツ用途メインなら以前紹介した耳掛け型のOpenJumpの方が良いと思います。
装着感 | (4.8) |
音質|1万円以下のイヤーカフ型としてはかなりの実力
EarFun Clipの音質ですが、1万円以下のイヤーカフ型としてはかなりの音質の良さです。さすがですよ。
今まで1万円以下で音質重視でおすすめしていたイヤーカフ型と同等クラスの実力でありつつ、スペックや装着感はEarFun Clipの方が良いという最強っぷり。
さらにLDACも使えますからね? スペックや装着感関係なく、音質で選ぶとしてもEarFun ClipでもOKだと思います。
LDACも使えますが、今回はあえてiPhone 15 Proを使ってAAC接続で検証しています。
EarFun Clipの音の特長は次のとおりです。
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
音の傾向
音の傾向は以前紹介したOpenJumpとほぼ同じような感覚ですね。音質はOpenJumpの方が一歩上かな〜という印象。
音の傾向は全体的にウォームでやや中低域寄りの優しい音作り。長時間聴いても疲れにくい印象を受けます。
オープン型特有の音のスカスカ感やシャリ付き感がほとんどなく、まるでカナル型イヤホンかのように緻密な音で鳴らします。
LDACで聴くと全体的に音が締まり、よりクッキリとした音になります。
音場
音場はオープン型でありつつ、カナル型のように距離が近くて前に迫ってくるような感覚がありますね。
OpenJumpの方がもう少し音場が広く低域もドッシリとした迫力があってスピーカーライクな音のように感じましたが、EarFun Clipはふつうのカナル型っぽい鳴り方です。
低音
低域はウォームとは伝えましたけど、かといってボヤけた感じでもなく、ほどよくタイトでちょっとしたキレの良さも持ち合わせています。
ふつうに低音が深く沈み込みますし、ダンスミュージックもふつうにノリ良く楽しめるほどの迫力はありますね。
騒がしい環境や屋外でのジョギングでの使用やワークアウトでの使用だと低音の迫力は少し物足りなく感じるかもしれません。
なぜかLDACとAAC接続で低音の量感が違うんだけど……。AACの方が明らかに低音が多い。
高音
高域はオープン型特有のシャカシャカした感覚が一切なく、ほどよく輪郭を保ちながらクリアに鳴らすような印象。
刺激が少ないので長時間聴いていても聴き疲れしにくく、それでいてこもりを感じさせない絶妙なチューニングに仕上がっていますね。
中音
中域も厚みがたっぷりで、女性ボーカルでもシャリつきもなく、かといって低域側にボーカルが埋もれることもなく、存在感のある歌声を聴かせてくれます。
1万円以内のイヤーカフ型型イヤホンのなかでは、ボーカルはクリアな方かと。
ダイナミック一発+オープン型ということもあって同帯域の分離感はイマイチですが、ボーカルを中心に聴くなら十分な解像度の高さは持っています。
おすすめのジャンル
おすすめジャンルはポップス全般、あとはウォームな傾向なのでチル系やヒーリングミュージックなどもおすすめです。
総評
イヤーカフ型で1万円以下のモデルで、音質で選ぶとしてもコレでいいのでは?と感じるほどでした。
安いオープン型イヤホンにありがちなスカスカ感や、シャリつき感が一切感じない厚みのあるサウンドです。
さすがに最近の2〜3万円クラスのオープン型イヤホンの音質には敵わないですが、イヤーカフ型はサブ機的に使う方も多いと思いますので、個人的にはEarFun Clipで十分すぎる実力なのでは?と感じました。
イコライザーについて
イコライザーは「プリセット」「カスタム」「適応イコライザ」の3つから選べます。

適応イコライザは10バンドのイコライザーを見ながら、ビープ音が聞こえなくなるところまでdBを下げていくという珍しい設定方法。
dBを上げていくと、一部帯域で音割れが発生するかもしれないので、ある意味この方法は理にかなっているかも。ただ、デフォルト設定と比べて音量が全体的に小さくなってしまいます。
デフォルトでも個人的には好みの音でしたが、適応イコライザは一度試してみてもいいかもしれないですね。
シアターモードが優秀
EarFun独自の「シアターモード」も搭載されていますが、こちらがなかなか優秀!

通常のステレオサウンドに比べて音像は少しボヤけますが、左右上下に音が広がり、少し臨場感が加わったサウンドになります。
不自然に音を広げるような感じでもなく、シャリつきもほとんどありません。
このモードとオープン型との相性が良く、まるで自分だけに聴こえるスピーカーのような感覚に浸れます。
欲を言えば本体操作のみでシアターモードのON・OFFができるとうれしかったですね。
音漏れについて
音漏れについては、おおよそ室内でBGM感覚で聴くくらいの音量であれば問題なし。
それ以上大きくなると、静かな環境だとシャカシャカと漏れてしまいます。
製品紹介ページを見ると、特別音漏れ対策されたようなものではなさそうですが、思ったよりは漏れないように感じました。
操作性|操作性、カスタマイズともに素晴らしい
操作性についてですが、これは物理ボタンのおかげで誤操作の心配なく快適に操作ができますね! しかも操作のカスタマイズ性がめちゃめちゃ高いんですよ。OpenJumpよりもかなり操作しやすいですね。

物理ボタンは本体背面側の上部に物理ボタンがあるので、クリックすることで操作ができます。ボタンの静音性も高く、クリック音が耳に響かない点も評価が高いです。
操作は1回で音量調整、2回で再生停止、3回で曲送り、長押しで音声アシスタントといった操作方法になっていて、基本的な操作は網羅的に行えます。
ここからアプリで、左右共に操作方法のカスタマイズも自由に設定できます。

ほぼ完全に自由に割り振れるので、自分好みの設定にしやすいんですよ。

本体操作のみでゲームモードをONにできる項目もあるので、ゲームをカジュアルにプレイにしたいユーザーも大きなメリットです。
ちなみに最小音量もちゃんと小さくなってくれるので、BGMで感覚で聴きたい時にもちょうどいい音量にしやすいです。
その他アプリでできること
ここまで紹介してきたもの以外で、その他アプリでできることは次のとおりです。

- 名前の変更
- バッテリー残量の確認
- マナーモードのON/OFF
- ゲームモードのON/OFF
- イコライザーの設定
- キーカスタマイズ(タッチコントロールの無効化も可能)
- マルチポイントの設定
- 音声ガイダンスの設定
- イヤホンを探す
ユニークなのが「マナーモード」という新機能。

これはONにすると、音量をグッと下げて音漏れを防いだり、他の人と会話をしやすくしたりするモードです。
ちなみに手動での操作にも割り振りが可能なので、人と会話をしたい時などワンポイントでマナーモードをONにすることもできます。
EarFunのアプリはイコライザーからキーカスタマイズまでとても優秀なので、ダウンロードしておくことをおすすめしておきます。
マルチポイントの挙動について
マルチポイントの挙動は問題はなく、自動的に2台目に接続もできますし、切り替えも早い方です。
ちなみに1台目が再生中の場合は、2台目は割り込んで再生ができないようになっています。この仕様の方が通知音で接続先が切り替わったりしないのでありがたいです。
ただ、LDACとの併用ができない点が残念です。
音の遅延|ゲームモードでさらに少ない
映像と音声のずれですが、ゲームモードOFFの状態でもYouTubeやプライムビデオでアニメを見る分には問題なしです。
ゲームモードをONにすると、音ゲーはタイミングをピッタリ合わせるのは難しいですが、有線に近いレベルまで遅延は少なくなっています。
FPSをカジュアルにプレイするくらいであれば問題なくできそうなレベルですね。
気になる点
最後に気になった点ですが、まあ一番はワイヤレス充電ですかね。これは先に伝えた通りです。
あとはマルチポイントとLDACを併用できない点ですかね。
LDACの接続安定性の兼ね合いで使えないのはわかるのですが、単純に併用できないと、毎回設定をアプリで変えないといけないのがめんどくさいんですよね。
しかも「デュアルデバイスの接続をOFF」→再起動→「LDACのON」→再起動、と2回再起動されるから煩わしいのなんの。
不安定でも良いので、LDACとマルチポイントは両立できるようにしておいてほしいです。
EarFun Clip まとめ
EarFun Clipをまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.9/5
EarFun Clip

- 1万以下のイヤーカフ型としては音質・スペックともに圧倒的コスパの高さ
- LDACに対応
- 本体が軽く長時間着けていても痛くなりにくい
- ゲームモード/マルチポイント対応
- アプリのカスタマイズ性が高い
- 物理ボタンで操作がしやすい
- 本体10時間 / ケース込み40時間と再生時間が超長い
- ワイヤレス充電非対応
- LDACとマルチポイント接続が同時に使えない
3.8
高音
3.8
中音
3.8
低音
4.8
装着感
4.0
音漏れの少なさ
–
外音取り込み
4.0
マイク性能
4.8
利便性
Bluetooth | 6.0 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体10時間/ ケース込み40時間 |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | 充電時間 | |
ドライバー | 10.8mm ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | IP55 |
ノイズキャンセリング | – | 質量 ※片耳/ケース込 | 5.7g |
外音取り込み | – | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 空間オーディオ | ◯ |
マルチポイント | ◯ | 保証 | 18ヶ月 |
EarFun Clipはこんな人におすすめ
- 予算1万円以内でイヤーカフ型イヤホンを探してる方全員
音質・操作性・スペック・装着感、どの点においても1万円以下としてはほぼ完璧なレベル!
唯一気になったのはワイヤレス充電非対応くらいですかね〜……。対応していれば評価は満点でした。
といっても現時点で1万円以下のイヤーカフ型としてはイチオシできるレベルだと思いますので、安くて良いイヤーカフ型イヤホンを探している方は、ぜひEarFun Clipを購入してみてください。
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