【超ハイエンドDAP対決】バケモンDAP「iBasso DX340」と真空管DAP「 Shanling M8T」 徹底比較!

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こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回は、超弩級DAP対決。

iBassoから2025年1月31日に発売したハイエンドDAP「DX340」と、Shanlingから2025年2月28日に発売した同社初の真空管搭載DAP「M8T」の2つを徹底比較していきます。

DX340自社開発ディスクリートDACを搭載し、独立したDC電源やFPGA Master 3.0など独自技術をふんだんに詰め込んだiBassoのハイエンドDAPで価格は287,100円

M8TはDACチップにAK4499EX×2+AK4191EQ×2を搭載し、Shanling初となる真空管(JAN6418)をデュアルで搭載したNEWフラッグシップモデルで価格は259,380円とこっちの方がちょっとだけ安い(金銭感覚バグ)

ごめんなさい。今回は超マニア向けです。こんな世界もあるんだよーくらいな感覚でご覧ください。

どちらも同時期に同価格帯で登場したので、買うかどうかはともかく、どんな違いがあるのか気になってた方も多いのではないでしょうか。

ということで代理店のMUSINさんから2つとも紹介お借りできたので、ボク的にはどちらがおすすめなのか?どのような違いがあるのか?徹底解説していきましょう。

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目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
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iBasso DX340 / Shanling M8T 外観・付属品

パッケージはそれぞれこんな感じ。ハイエンドDAPらしくどちらも圧がすごい……。

DX340付属品一覧
  1. 12VDC電源ケーブル
  2. 充電用USB-Cケーブル
  3. 同軸デジタルケーブル
  4. バーンインケーブル
  5. 専用レザーケース
  6. スクリーンプロテクター2種
  7. 背面プロテクター
  8. 製品保証書
  9. クイックスタートガイド
M8T付属品一覧
  1. スクリーンプロテクター×2
  2. 充電用ケーブル
  3. クイックスタートガイド
  4. 製品保証書

DX340のほうがレザーケースや同軸ケーブルなども同梱されていて充実していますね。12VDC電源ケーブルの使い方は後半で解説します。

レザーケースは青みがかった白色系のめずらしい配色。質感もとても良いですね。

M8Tの付属品は必要最小限って感じ。その代わりレザーケースプレゼントキャンペーンが予約時から開催されますので、こちらもケースの用意はする必要はありません。

こちらも合わせて送ってもらってますけどこんな感じのケースです。色味はブラックとレッドがあります。

なかなか質感良さげ。

キャンペーンだけ申請をしておきましょう。

本体を見比べてみるとサイズ感はおおよそ同じ。ただDX340のほうが圧倒的に重たいです。

DX340はステンレス筐体を採用した超角ばったデザイン。これをポータブルと言っていいものなのか。

完全に命を刈り奪る形をしています。

対してM8Tは角に丸みを帯びたデザインで、重さもDX340ほどズシっとはきません。

ただ、このスタンガンみたいな形状のDAP、どこかでみたことがある気が……。いつも使ってるDAPとめちゃめちゃ似てる気がする。

iPhone 15 ProやミドルクラスのDX260と大きさを比べるとこんな感じ。

大きさはiPhone 15 Proより少し大きいくらいに見えますけど、厚みと比重が全然違います。DX340マジでヤベェから。

足に落としたら指飛ぶぜ。

天面を見比べてみると、DX340はSPDIF(同軸)、USB-C、MicroSDスロット。M8Tは3.5mm端子と4.4mm端子、そして真空管が備わっています。

底面にはDX340は3.5mm端子、4.4mm端子、そして12Vの電源端子が備わってます。この電源の蓋がフラットすぎてめちゃめちゃ開きにくい……爪楊枝使ったもん。

M8TはUSB-C、MicroSDスロットが備わっています。

右側面は、DX340はボリュームノブ兼マルチファンクションボタン、次の曲・再生停止・前の曲ボタン。M8Tはボリュームノブ兼マルチファンクションボタンのみ備わっています。

ボリュームノブの挙動は、DX340は少し重めでカリカリ、M8Tは少し軽めでコリコリとした感触。どちらも質感は悪くはないですが、ミドルクラスとおおよそ同程度です。

左側面はDX340は何もなし、M8Tは前の曲・再生停止・次の曲ボタンが備わっています。

背面はDX340は修理時にパーツにアクセスしやすいようにネジで簡単にパネルを開けることができる仕様になっています。ユーザーには関係ないかもしれませんが、修理時のコストダウンには繋がっていそうですね。

M8Tの背面はロゴのみでとてもシンプル。

重さはDX340が488g。重すぎやろ。iPhone 15 Proのケース付きで210gくらいなんで、2個分以上に重いぞ。

M8Tは388gとポータブルとしてはまだ現実的な重さではあります。

iBasso DX340 / Shanling M8T スペック比較

スペック比較

項目DX340M8T
OSAndroid13 / Mango OS デュアルシステムAndroid 13
SoCSnapdragon665Snapdragon665
RAM8GB6GB
ROM256GB128GB
ディスプレイ6.0インチ AMOLED (1080×2160)6.0インチ Sharp製 (1080×2160)
DAC独自開発ディスクリートPWM-DAC回路AK4499EX×2 + AK4191EQ×2
対応サンプリングレートPCM 32bit/768kHz、Native DSD512PCM 768kHz/32bit & DSD1024
出力端子4.4mmヘッドホン/ラインアウト、3.5mmヘッドホン/ラインアウト
3.5mm同軸デジタル出力、USBデジタル出力
3.5mm / 4.4mm (Phone Out & Line Out)
USBデジタル出力
Wi-Fi802.11a/b/g/n/ac (2.4Ghz/5Ghz)2.4G / 5G
BluetoothVer 5.0Ver 5.0
Bluetoothコーデック送信:AAC, SBC, aptX, aptXHD, LDAC 受信:AAC, SBC送信:LDAC, SBC, AAC 受信:LDAC, SBC, AAC
外部ストレージMicroSDカードスロットMicroSDカードスロット (最大2TB)
バッテリー容量4000mAh + 2100mAh (合計6100mAh)8350mAh
急速充電QC3.0、PD3.0(最大18W)QC3.0、PD2.0(最大18W)
再生時間約11時間シングルエンド:15.5時間 / バランス:13時間 / Bluetooth送信:96時間
音声出力仕様
(4.4mm バランス)
・12V DC-IN時:8.3Vrms (2150mW@32Ω)
・バッテリー動作時:6.23Vrms(1200mW@32Ω)
・周波数特性:10Hz-40kHz (-2.2dB)
・S/N比:123dB
・ダイナミックレンジ:123dB
・THD+N:-119dB
・クロストーク:-140dB
・High Gain:6V@32Ω(1125mW@32Ω)
・真空管モード:最大5.5V@32Ω (950mW@32Ω)
・周波数特性:20Hz-40kHz (-0.2dB)
・S/N比:127dB (真空管:123dB)
・ダイナミックレンジ:127dB (真空管:123dB)
・THD+N:0.0005%
・クロストーク:115dB
音声出力仕様
(3.5mm シングルエンド)
・12V DC-IN時:4.2Vrms (550mW @32Ω)
・バッテリー動作時:3.16Vrms(312mW@32Ω)
・周波数特性:10Hz-40kHz (-2.2dB)
・S/N比:123dB
・ダイナミックレンジ:123dB
・THD+N:-117dB
・クロストーク:-138dB
・High Gain:4V@32Ω(500mW)
・真空管:3.7V@32Ω (420mW)
・周波数特性:20Hz-40kHz (-0.2dB)
・S/N比:124dB (真空管:123dB)
・ダイナミックレンジ:124dB
・THD+N:0.0007%
・クロストーク:75dB

OSはどちらもAndroid 13、SoCはSnapdragon665ですが、RAMはDX340が8GB、M8Tが6GBなので状況にもよりけりですがDX340のほうが快適には使えるかしら。

モードによって計測値が異なるので比べにくいですが、最大出力はDX340のほうが2150mWと2倍近く高いですね。電源を接続した状態とはいえDAPとは思えないほどの出力の高さを誇ります。

再生時間を除けばスペック上はDX340の方が全体的に上のように見えますね。

ただ、それぞれディスクリートDAC搭載と真空管搭載でコンセプトは大きく異なるDAPなので、どっちの音が好みと感じるかが重要になってくるかとは思います。

iBasso DX340の音質について

DX340の音質について

DX340の音質についてはTHE・寒色系高解像度&高出力サウンド!って感じですね。

以前紹介したDX260をより剥き出しのある音にして、さらに高解像度・高出力化したような感じです。

検証環境
  • イヤホン:Typ821
  • ヘッドホン:HD 800 S / T3-01
  • アプリ:純正アプリ
  • ゲイン:High
  • DACモード:High
  • デジタルフィルター:Original
音の特長

4.9

音質

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り

一聴して感じたのは、ノイズ感の少なさと音の描写力の高さ、音像のブレのようなものがとても少ない音のように感じました。

音の傾向はいわゆるHi-Fi系という感じの高解像度サウンド。A級アンプのような温かみのある音ではなく、音の描写をクッキリハッキリ硬質に鳴らすような感覚でしょうか。

音の粒子まで感じられるような解像度感の高さで、DX260以上の一音たりとも描写を逃さないシャープでパキッパキなサウンドです。

DX260と比べてもスタジオで録られた楽器の音を、より生っぽくリアルに描写している感覚はあります。逆に録音環境の良いところも悪いところも引き出しすぎてしまう感覚はありますね。

DX260の時はカチッとした音の中にスパイス的にウェットさを感じられましたが、DX340はカチッとしたままより高出力で鳴らすような感じですね。

またDC-EliteをはじめとしたMAXシリーズのようなダイナミックでドッシリとした立体感もあり、DX260と比べても奥行きを感じる臨場感のあるサウンドになっていますね。

一見ロックやメタルに向いているサウンドのように聴こえるかもしれませんが、音の描写力が超高いのでイヤホン次第でどんなジャンルでもいけます。

アナログ感や昔懐かしの暖かみのようなものはないですが、とにかくクールで音の輪郭をクッキリハッキリと楽しみたい方には良いと思います。

DC12V電源モードがスゲェ

ただ、DX340の真骨頂って単体でイヤホンを使ってそのまま聴くことではないと思うんですよね。それならサイズや価格も考慮してDX260でも十分だと思いましたもん。

この子は付属のDC12Vケーブルを繋いで聴くことで、DX340をポテンシャルを最大限に発揮できるようになります。

DX340には「AMP15」というアンプカードが搭載されていて、DC12V電源入力に対応外部電源によるアナログ回路の駆動が可能になりました。

DC12Vで繋ぐことでアナログ回路の電圧が±8Vから±12Vに上昇し、「Super Gain Mode」がONにすることで、更にノイズレスなサウンドへとアップグレードし、最大2,150mW+2,150mW@32Ωの出力ができるようになります。

実際に試してみましたが、DX340の低ノイズなサウンドがさらに研ぎ澄まされて、より高出力で出せるようになりますね! 音がさらに硬質で分析的になった気もする。

イヤホンだと違いはわかりにくいですが、ヘッドホンで試すとより躍動感があり、レンジの広いサウンドになります。

試しにめちゃめちゃ鳴らしにくいSENNHEISER HD 800 Sで試してみましたが、ふつうにしっかりめに駆動できているではありませんか……。出力バケモンかよ……。

USB-DACモードで使えば、もはやハイエンドクラスの据え置きDACアンプですよ。パソコンと接続時でも遅延は全然ないですし、ふつうに据え置きDACアンプとして使えます。

USB-DACモードの時はUSB端子が天面についていると、DX340をそのまま手元でコントローラーがわりに使えるからいいんですよね。

それなら12V端子も上部に搭載して欲しかったけど、アンプカードの兼ね合いがあるから仕方ない……。

最近こんな感じで外部電源駆動で使えるDAPも増えてきていますね。バッテリーも保護できるし、音質も良くなるし、良いことしかない。

やはり電力…!! 電力は全てを解決するっ…!!

アンプカードの交換ができる!

今までのDX300シリーズ同様に底面のイヤホンジャック部は交換可能で、別売りのアンプカードを使用することで、また違った音の傾向に変えることもできるのですよ。

過去に発売されたAMP1Xシリーズ/AMP12/AMP13/AMP14とも互換性もあるみたいなので、DX300シリーズユーザーはそのままアンプカードを使用できます。

真空管AMPカード「AMP16」というものも登場予定のようで、寒色系のパキッとサウンドから、後ほど紹介するM8Tのような新空間ならではのアナログライクなサウンドに変更できると予想しております。

背面パネルのメンテナンス性の高さも含め、音色を変えながら長く運用できるところがDX300シリーズの魅力です。

AMP16はよ。

ハーモニックデジタルフィルター倍音付加機能

電源やアンプカードほどの効果はないですが、もう一つ「ハーモニックデジタルフィルター倍音付加機能」というものが備わっています。

この機能は、音を細かく調整できるフィルターのことです。音楽や音の「倍音」を調整することで、音の質感や印象を変えることができます。

倍音ってなんぞや?って方もいるかもしれないので超簡単に解説しますけど、音が出るときにその音の「基本となる音」に加わる高い音のことです。

たとえば、ギターやピアノの音を聞いたとき、その音には基本音(ドレミなど)だけでなく、微妙に高い音も含まれています。これが倍音です。

「ハーモニックデジタルフィルター倍音付加機能」は、この倍音を調整して音を変えることができる機能です。

DX340には以下の5つの設定があります。

  • Original(ニュートラル): 何も変更せず、元の音そのまま。
  • Natural(ナチュラル): より自然な倍音が加わり、音が少し豊かになります。
  • Even+(偶数倍音増加): 音に「偶数倍音」を強調し、音に深みや温かみを加えます。例えば、音楽がよりエモーショナルに感じられます。
  • Odd+(奇数倍音増加): 音に「奇数倍音」を加えることで、音が明るく、はっきりとした印象になります。一体感のあるサウンドが得られます。
  • All(偶数・奇数倍音増加): 偶数と奇数の倍音を両方増加させ、音に広がりと複雑さを持たせます。

このように、倍音の増減を自分の好みに合わせて調整することで、好みの音を作り出すことができる「セルフ・チューニング」ができるというわけですよ

ちなみにボクはOrginalだと剥き出し感が強すぎたので、Even+にしています。ほんの少しだけ音楽的な温かみが加わってイイ感じになります。ほんの少しですけどね。

Shanling M8Tの音質

音質

M8Tの音質についてですが、DX340と音は正反対ですよ!

そしてこっちの方が好き!

やはり真空管は良いですな〜〜。

検証環境
  • イヤホン:Typ821
  • ヘッドホン:HD 800 S / T3-01
  • アプリ:純正アプリ
  • ゲイン:High
  • モード:Tube(Triode Mode)
  • デジタルフィルター:Shrot Delay Sharp Roll-Off Filter

音の特徴は次のとおりです。

音の特長

4.8

音質

音の傾向
狭い
広い
硬め
柔らかめ
分析的
余韻重視
繊細
迫力
楽器寄り
ボーカル寄り
低音寄り
フラット
高音寄り

音の傾向はShanlingらしいナチュラルさと、真空管ならではのアナログライクなサウンドが合わさって、ちょうど良い暖かみのあるサウンドになっています。

ゆるいウォームさではなく、従来のShanlingのナチュラルで高解像度なサウンドの中に真空管のテイストを足している感じなので、今までShanlingのDAPを使ってきた方も違和感なく聴けると思います。

楽曲に対しての描写力の高さや解像度の高さはDX340に軍配が上がりますが、エモーショナルさや音楽的な心地よさはM8Tが上のように感じます。

高域はとてもスムースで、音像をクッキリとさせすぎずに真空管ならではのアナログな余韻を加える聴き心地の良い音。

硬質さもなく、かといってボヤけたりもせず、高解像度でありつつもゆったりと聴けるような感覚です。

低域はDX340ほど締まりの音ではなく、ほどよく広げながらもレスポンスは緩めず、モタつき感を与えない印象。

中域のボーカルラインはとても艶めかしく、一音ごとに吐息を感じるような甘い歌声を聴かせてくれます。

寒色系のTyp821で聴くと、M8Tの暖色系サウンドと合わさったちょうどいいバランスになりますね。

得意なジャンルについてですが、基本何でもOKかと思います。めちゃめちゃウォームということもなく、特性もフラットなのでジャンルやイヤホンとの相性も選びません。

こちらも出力もなかなか高く、さすがにHD 800 Sは厳しいですけど、T3-01HD 620Sクラスであれば問題なく本領発揮できます。

DX340のクール系で余韻を削ぎ落として音の輪郭をクッキリと聴けたほうが音が良いと感じるか、M8Tウォームで余韻や広がりを加えながらエモーショナルに聴けたほうが音が良いと感じるか。どちらが良いかはホント音の好み次第だと思います。

なのでとりあえず専門店やイベント、レンタルなどで実際に聴いてみるのが一番ですね。

ちなみにボクはM8Tの音の方が好き。

真空管モードとトランジスタモードの2つを搭載

M8Tには真空管モードと、真空管を使わないトランジスタモードの2つのモードが搭載されています。

トランジスタモードは従来のShanlingと同様に真空管をスルーし、D/Aとトランジスタアンプ回路のみで出力するシンプルなモードです。

従来のShanlingらしい高解像度系のサウンドを体感できますが「せっかく真空管積んでるんだから真空管使えよ」というのが個人的な意見。ただ味変的には使えますよ。

真空管モードには「トライオードモード」と「ウルトラリニアモード」の2つが用意されており、合計3つの出力モードを体感できます。

トライオードモードは音質優先でより真空管らしい暖かみと深みのあるサウンド、ウルトラリニアモードは出力優先でトランジスタモードと真空管のちょうど間のような感じですね。

こんな感じで一つのDAPで3つの音を楽しめるのがM8Tの強みです。ボクは真空管のトライオードモードが一番好みでしたね!

その他の項目で比較

操作性比較

操作性はどちらも大きくは変わらない印象ですね。

どちらもSnapdoragon 665を搭載でRAMはDX340が8GB、M8Tが6GBなので、数値上はDX340が若干有利といったところでしょうかね。

どちらも検証しましたが、Apple Musicを使うと若干カクつきますが、ストレスはそこまでたまらない程度です。

フリック操作での文字入力もできますし、ストリーミングサービスを使う分には今のところ問題なさそうです。

最近はSnapdragon680を搭載したDAPも出てきたので、DAPのSoCもそろそろ665から卒業してほしいところではあります。

ストリーミングサービスの動作について

ストリーミングの動作についても確認しました。

ストリーミング動作環境DX340M8T
Apple Music
Amazon Music
Spotify

主要の「Apple Music」「Amazon Music」「Spotify」はそれぞれ問題なく動作しましたね。

Amazon Musicは少し重たいですが、Apple MuscやSpotifyはそこまでストレスはかからない程度ですね。

大事なことですが、各社のDAPは全てのストリーミングアプリに対して動作を保証するものではありません。バージョンによっては急に動かなくなることもありますのでご注意ください。

それ以外にできること比較

それ以外にDAPでよく使いそうな項目で、できること、できないことをまとめてみました。

できることDX340M8T
音量調整0~100段階0~100段階
ゲイン調整Low、Mid、High
+DC12Vモード
Low、Mid、High
L/Rバランス設定
USB-DACモード
AndroidOFFモード
デジタルフィルター5種類6種類
ボリュームロック
(常時 / 画面点灯時 / 画面消灯時 / OFF)

(ロック中はボタン操作をできない設定)
オートシャットダウンスリープタイマー(最大120分)
オートスタンバイ(最大50分)
バッテリー保護モード
カーモード
SPDIF(同軸デジタル)SPDIF非対応

Xでも問い合わせがあったボリュームノブの誤動作について。どちらもボリュームロック機能もあるため、画面消灯時は勝手にボリュームが回ってしまったとしても、設定さえしておけば音量が変わることはありません。

基本できることや仕様などは同じところが多いですが、唯一違うのはオートシャットダウン機能。

M8Tはしばらく使っていないと勝手に電源を切ってくれる設定があるのですが、DX340をはじめiBasso製品にはオートシャットダウン機能がないんですよ……。

ボクはDAPの電源はつけっぱなしで放置することが多いのですが、この機能がないと「いざ使おう!」と思った時にバッテリーがゼロになっていて一気にやる気無くすことがよくあるんですよ……。

iBassoさんの製品はとても良いんですけど、唯一オートシャットダウン機能がついていないことが不満なんですよね。

その代わり最大充電を80%に留める「バッテリー保護モード」はついています。

iBasso DX340 / Shanling M8T まとめ

評価iBasso DX340
Shanling M8T
総合評価(4.5)(4.5)
音質(4.9)(4.8)
携帯性(2.5)(3.0)
拡張性(5.0)(4.0)
利便性(4.5)(4.5)
価格287,100円259,380円
良かった点クールで描写力の高いサウンド据え置きヘッドホンでも鳴らせる出力の高さ
DC12V電源でさらに高出力、低ノイズ化ができる
バッテリー保護モードを搭載

付属品が充実している
アンプカードを交換して音の傾向を大きく変えられる
真空管らしいアナログなサウンドを体感できる

3つのサウンドモードを選べる
オートパワーオフ機能が使える
イマイチな点本体がでかいしクソ重い
オートパワーオフ機能が使えない
本体が熱くなりやすい
こんな人におすすめ寒色系のクッキリサウンドが好み
ポータブルだけでなく据え置きでも使いたい
ハイエンドクラスのヘッドホンを鳴らしたい
真空管ならではのアナログライクなサウンドが好み
ひとつのDAPで異なる音の傾向を楽しみたい

同価格でありつつも、音質も含めてまったく特性の異なる2製品でしたね。だいたい評価的にも同じくらい。

音の好みだけでいえばボクはM8T派ですかね〜〜〜。

理由は単純にボクが真空管の音が好きだからです。あくまで「イヤホンで聴くときは!」ですけどね。

ただDX340のDC12V電源で繋いだ時の音質やエグい出力も捨て難いんですよね〜〜。HD 800 S鳴らせるってバケモンでしょ。

どちらかしか選べないなら、現時点での評価だけならボクはM8Tですかね〜〜……。

ただ、真空管のアンプカードが発売されたらDX340にするかもしれないので、将来性を考えるとDX340にしたい気も……。迷う……。

そんな感じです(逃げ)

それぞれMUSINさんの公式サイトでレンタルサービスもやってると思いますので、とにかく高いDAPだから事前にじっくり試してみることをおすすめします。

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