こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
今回はオーディオ界隈でも人気のある中華ブランド「LETSHUOER」より、ドングルDAC「DT03」を紹介します。
- DACチップ「ESS9219C」をデュアル搭載
- 独立の高精度水晶発振器を内蔵し、USBクロック干渉を抑える
- 「Low」「High」の2段階のゲイン設定が可能
- PCM384kHz/32bit,DSD256に対応
- 3.5+4.4デュアルコネクタ
- 最大出力195mW(4.4mm接続)
- 高精度アルミ合金製筐体
この性能で価格は15670円と、なかなかバランス感覚の良いDAC。ドングルDACデビューをしたい方にもちょうど良い価格帯です。
音質の良さで定評のあるLETSHUOERのDACということもあり、どれほどの実力なものか、試すのが楽しみ。
LETSHUOER DT03 外観・付属品
LETSHUOER DT03のパッケージはこんな感じ。シンプルおしゃれ。
開封するとこんな感じ。
- USB-C to Cケーブル(短め)
- USB-C to Cケーブル(長め)
- Type-A変換アダプタ
- レザーケース
- 保証書など
付属品がこの価格帯としてはなかなか充実していますね。はじめからケースがついているのはありがたい。
本体は精度なアルミニウム合金による金属製筐体を採用。真ん中に入ったLEDインジゲーターが特徴的ですね。
上部には音量ボタンと、ゲインの切り替えスイッチ。
ゲイン調整はアプリや特殊な操作で切り替えるものが多いですが、アナログで切り替えスイッチを備えてくるのは珍しいですね。この仕様の方がわかりやすくて好き。
底面にはデバイス接続用のUSB-C端子。
天面には3.5mmと4.4mmイヤホンジャックが搭載。
4.4mm側も抜き差ししてみましたけど、ガリガリとした感じもなくスムーズに挿入できますね。たまに「4.4mm端子ゼッタイ傷つけるマン」と思うくらいガリガリしてるDACありますからね〜。
同価格帯のDACと大きさを比べるとこんな感じ。だいたい平均的な大きさ。
重さは18.8gとドングルDACとしてはふつうくらい。
LETSHUOER DT03 概要・スペック
スペック一覧 | LETSHUOER DT03 |
---|---|
DACチップ | ES9219C×2 |
対応ビットレート | PCM384kHz/32bit DSD256 |
出力 | 3.5mm:78mW 4.4mm:195mW |
THD+N | <0.0006%(32Ω) |
S/N比 | 3.5mm:118dB 4.4mm:119dB |
入力端子 | USB Type-C |
保証期間 | 1年 |
計測値は同価格帯のDACとしては平均的な印象ですかね? 聴いてみないとなんともですけど。
この価格帯としては出力は低めなような気もしますね。どちらかといえばイヤホン向けのDACって感じですかね。
LETSHUOER DT03 レビュー
音質について
DT03の音質は、LETSHUOERらしさのあるニュートラルでバランスの良いサウンドという感じですね。
音の特徴は次のとおりです。
4.3
音質
DACとしての個性は少なく、イヤホンの特性をありのままに引き出すような感覚に近いですね。若干だけ硬質寄りでシャキッとした音のようにも感じます。
他社のDAC(Shanling UA4)と比べてみても、DT03はよりニュートラルで、それでいて解像度感も少し高いように感じました。かといってモニター的な味気のないサウンドに寄る感じでもないですね。
LETSHUOERのイヤホンで組み合わせると、S12やS12Proのような初代モデルの場合は、硬質で伸びやかな高域をさらに引き立たせるような感覚。
Cadenza 4やS15の場合は、S12シリーズに比べてウォーム寄りの音になっていますが、若干S12シリーズ寄りのシャキッとした高域になりつつ、全体的に解像度感を底上げするような感覚ですね。
最近のLETSHUOERのモデルに、パキッとしたスナップ感の良いレスポンスの良さを加えたい場合なんかに良さそうですね。
どちらにしてもLETSHUOERのイヤホンに合わせるのにおすすめなDACという感じですね。メイン機がLETSHUOERで、1万円ほどのドングルDACを探しているという方にはピッタリだと思います。
出力について
出力についてはスペック値通り、この手のDACにしてはやや低めという印象。
ヘッドホンだとTAGO STUDIO T3-01くらいであれば問題なくならせますが、HD 620Sのような高インピーダンスの製品だと出力が足りない印象を受けました。
まあ自社に特化したモデルだと思いますので、イヤホンをしっかり駆動できれば問題ない!って感じなんでしょうね。
ホワイトノイズについて
「サー」とバックで鳴るホワイトノイズについてはほとんど感じず、不快感なく使えますね。
最近のDACはホワイトノイズを感じることがなくなってきましたね。
携帯性について
LETSHUOER DT03の携帯性については、まあふつうに使うとプラプラとしてやや邪魔です。
そこで前回紹介したLEPICのDAC Pocketを使ってあげれば、スマホと合わせても取り回しよく運用できます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。DACユーザーにとってはマジで神アクセサリーですよ。ただサイドが隠れてしまうので、音量ボタンが押すのが難しくなったり、ゲインスイッチの切り替えができなかったりするので注意。
気になるところ
最後に気になるところですが、スマホ側とボリュームが連動してしまうという点でしょうか。
DAC側のみでボリュームが細かく音量調整ができず、ちょうどいい音量設定がしにくいんですよね。
ハイゲイン時はとくに音量の振れ幅が大きくなってしまうので、音量が「ちょっとうるさい」か「ちょっと小さい」のどちらかになってしまうんですよね。
個人的にはイヤホンでもハイゲインで使うことが多いので、この点は残念でした。
LETSHUOER DT03 まとめ
総合評価
4.0/5
LETSHUOER DT03
- LETSHUOERらしいニュートラルサウンド
- LETSHUOERのイヤホンにピッタリな特性
- ゲインを物理スイッチで切り替え可能
- ケースが付属でついている
- スマホと音量が連動し細かな音量調整がしにくい
4.3
音質
4.0
携帯性
4.0
拡張性
3.8
利便性
- 1万円台で買えるドングルDACを探している
- フラットでカリッとした音が好み
- LETSHUOERのイヤホンをメインで使ってる
iPhoneがAirPodsを、GalaxyがGalaxy Budsを出すように、有線イヤホンメーカーも自社イヤホンに最適化したDACを販売するような流れになってきている気がしますね。
どんなイヤホンにも合わせたい万能なDACがほしいなら、他にも選択肢がありそうですが、LETSHUOERのイヤホンをメインで使ってい流という方にはとくにおすすめですね。
コメント