こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。
異常なまでのコスパの高さで定評のあるイヤホンメーカー「QCY」から、最新ワイヤレスイヤホン「AilyBuds Pro+」を紹介します。
- インナーイヤー型を採用
- 耳の形や環境によって遮音性を最適化するAIアダプティブオーディオ
- LDAC対応&ハイレゾ認定
- マルチポイント&80msゲームモード
- 6基マイクを搭載したENCノイズキャンセリング
- 価格は7,480円
一言で伝えるなら、約6000円でありつつもLDAC,マルチポイント、ノイズキャンセリング、ゲームモードなどマジで全部入りにしたコスパ最強のインナーイヤー型ワイヤレスイヤホンという感じでしょうか。
AIノイズキャンセリングって何?って感じですけど、インナーイヤー型でどれほどの遮音性能があるのか楽しみです。
以前もこの手のインナーイヤー型のイヤホンを紹介したこともあったんですけど、それは1万越えだったんですよね。こちらは同じような性能を備えつつも約6000円とかなりお手頃!
▼動画版はこちら▼
AilyBuds Pro+ 外観・付属品
それではAilyBuds Pro+の外観や付属品をチェックしていきましょう。
パッケージ
AilyBuds Pro+のパッケージは白地のシンプルなデザイン。ちゃんとハイレゾロゴとLDACロゴ入りです。
開封するとこんな感じ。
付属品
- USB Type Cケーブル
- マニュアル
インナーイヤー型なんでイヤーピースは入っていないので、付属品はめっちゃシンプル。
充電ケース・本体
AilyBuds Pro+の充電ケースはメタリックシルバーっぽい配色で、価格にしては質感がめっちゃいいですね!Huawei FreeCripとかに似たような感じのデザイン。
筐体サイズもかなりコンパクトで胸ポケットにすっぽり収まるほどの小ささ。
同社のMeloBuds ANCと比べるとこんな感じ。AilyBuds Pro+の方が高級感がありますね。
充電端子はUSB-Cに対応
ワイヤレス充電には残念ながら対応していないみたいです。
充電ケースは前面からパカっと開くようなタイプ。
ケースを開いた状態でも本体上部の方からつまめるので、取り出しやすさは問題なしですね。
本体のデザインめっちゃおしゃれじゃない? スティック部だけテカっとした加工が施されていてスタイリッシュ!
内側はどシンプル。ハリボテ。
インナーイヤー型ですけどドライバー部もそこまで大きくなさそうなんで、装着しても圧迫感は少なそうですね。
最後に重さですが、総重量は36.9g、本体片耳の重量は4.3gと、ワイヤレスイヤホンとしてはかなり軽めです。
AilyBuds Pro+ レビュー
装着感|とても軽やか
AilyBuds Pro+の装着感についてですが、軽やかな装着感のため、長時間の音楽鑑賞なんかに最適なように感じましたね。
装着してみるとこんな感じ。見た目がスタイリッシュ!
前から見ても耳からの飛び出しが少なめ。
本体もそこまで大きくない影響か、耳も痛くなりにくい印象でしたね。
装着感には特に不満なしです。
装着感 | (4.5) |
音質|LDACなら1万円以下のインナーイヤー型最強クラスかと
AilyBuds Pro+の音ですが、インナーイヤー型で7000円台ということも考えれば十分すぎる実力かと。音質にこだわりが強すぎない限りはふつうに高音質と感じると思います。
LDACの音質優先モード(990kbps)で使えば、おそらく1万円以下のインナーイヤー型ワイヤレスイヤホンの中では音質は一番良いかと。
ただし、接続安定性が悪くなるので、電車内など接続優先(330kbps)で使うのが無難。
またイコライザー設定ではデフォルトやポップ、ベースなどのプリセットイコライザーの他に、「適応音響効果」という項目があります。
これは。外耳道の構造、装着状態、音量と組み合わせて低音域を補正して、最適なイコライザーに自動で調整してくれる機能なんですよ。この価格で自動イコライザー機能を備えているのはスゴイ。
一応L/Rのオーディオバランスの調整なんかもあったりしますね。
AilyBuds Pro+の音の特長は次のとおりです。
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
音の傾向はこの価格帯にありがちな少し中低域寄りのバランスの良いサウンドという感じでしょうか。
高域はインナーイヤー型ということもあって抜け感がよく、刺さり感のないマイルドかつクリアな音。クセもなくモッサリ感も少ないので聴きやすい高域のバランスですね。
中域はインナーイヤー型の場合、中域を持ち上げすぎたカマボコ型になっていることが多く、モッサリとした音になりがちなのですが、低域と高域とのバランスが取れていてモッサリとしすぎずクセなく聴けるような印象ですね。音の分離感はカナル型ほど高くないので、やや音が団子になりがちな印象もありますね。
低域はノイズキャンセリングON時やイコライザー設定によって大きく変わるような印象ですね。デフォルトだとスッキリとした量感控えめの音なのですが、ノイズキャンセリングをONにした際に一緒に「適応音響効果」もONになるんでしょうね。かなり低音の量感が増えて重厚な音になります。
この低音の量感が増えた状態で装着位置を耳の奥まで挿入してしまうと、低音量が多すぎるモッサリサウンドになってしまうんですよね。
電車の中で使う場合はある程度低音が多くないと走行音に埋もれてしまうので「適応音響効果」をONにした状態でいいと思うのですが、静かな環境で聴くと低音が多すぎるように感じることもあるので、その際はデフォルトの方がバランスの良い音で聴けるかと思います。
得意ジャンルというものもないですが、ロックやポップスはふつうに聴けますね。ジャズやクラシックだと個人的には解像度感や伸びの良さが足りない印象ではありますか。低音もしっかり出てくれるのでヒップホップもにリです。
総じて価格と機能性、そしてインナーイヤー型ということも考えれば音質は良い方だと思いますし、1万円以下でこの手の形状のもので音質が良いものが欲しいという方にはAilyBuds Pro+をおすすめします。
ノイズキャンセリング|期待しすぎてはいけない
ノイズキャンセリング性能ですが、まあインナーイヤー型ということもあってそこまで強烈というわけでもないです。ふつうに外の音は聞こえます。
AirPodsのようなインナーイヤー型の形状のものって、電車や屋外で使うと周りの音がガンガン入ってきて音楽を聴くどころじゃなくなってしまうんですけど、AilyBuds Pro+の場合は、ギリギリ電車でも音楽を聴けるレベルになります。
ただ、装着位置による遮音性能の差が激しいですね。装着位置が悪いと、割とガンガン音が入ってきます。
また、ノイズキャンセリングも周りの環境に応じて遮音性を変更する「AIノイズキャンセリング」に対応しています。ただ、AIという名称がついているからといってめっちゃ有能というわけではなく周りの環境に応じて遮音性を変えるアダプティブノイズキャンセリングって感じ。
アプリではノイズキャンセリングレベルの調整などはなく「アダプティブ」か、ノイズキャンセリングをOFFにする「通常」の2つのモードのみの切り替えが可能です。
屋外出使うと風切音が少し気になり明日が、アプリで風切り音カットの設定があるので、こちらをONにすれば気にならなくなります。
まあノイズキャンセリングに関しては、インナーイヤー型でも他にも強いものがいっぱいあるかなー。
ノイズキャンセリング | (3.3) |
外音取り込み|非搭載
AilyBuds Pro+は外音取り込み機能は搭載していません。まあインナーイヤー型なんで、外の音も聞こえるんでで必要なし。
たまにノイズキャンセリング対応のインナーイヤー型イヤホンで外音取り込み機能がついているものもあったりしますけど、外で使うと逆に風切音がうるさくなったりするだけなんで、ナシでも全然問題はないですね。
操作性|反応がやや悪め
AilyBuds Pro+の操作性ですが、やや反応が悪めですね。
操作方法一覧は次のとおりです。
項目 | 操作方法(デフォルト) |
---|---|
再生/停止 | L or R側を2回タップ |
曲送り | R側を3回タップ |
曲戻し | アプリで設定可能 |
音量を上げる | アプリで設定可能 |
音量を下げる | アプリで設定可能 |
外音モードの切り替え | R側を長押し |
音声アシスタント | L側を長押し |
ペアリングモードへの移行 | 充電ケースのボタンを長押し |
アプリでL/Rの1〜3回タップに対して操作の割り振りが可能です。
はじめは1回タップは誤動作防止のために「無効」になっているので、操作項目を増やしたい場合は1タップにも割りっても良いかと。
誤動作は発生しやすくなりますが、1タップだけで再生・停止ができるようになるので、操作に対するストレスは減ります。
マルチポイントの挙動について
AilyBuds Pro+には1万円以下という価格でありつつ、2台のデバイスに同時接続ができるマルチポイントに対応しています。
この機能によって、片側はiPhoneに繋げて音楽鑑賞をしたり、もう片側にはパソコンやタブレットに繋げてYouTubeを鑑賞したりオンライン会議でヘッドセットとして使ったりすることができます。
めっちゃ便利なんで、僕は基本マルチポイントをついている機種じゃないと愛機として使いません。
AilyBuds Pro+でその挙動を確かめてみましたけど、問題なく動作しますね。電源OFF後も自動で2台のデバイスに同時接続されます。
ただ、LDACとマルチポイントの併用はできないため、どちらかの機能をアプリでOFFにする必要があります。
1万円以下でLDACとマルチポイント両方使えるイヤホンってないんですよね……。接続安定性を確保するのが難しいんでしょうね。
ちなみにマルチポイントの挙動は1台目のデバイスで再生時に2台目を再生したとしても、割り込みで再生できないような仕様になっています。
その他アプリでできること
ここまで紹介したこと以外で、その他アプリでできることは次のとおりです。
- ヘッドセットを探す
→ビープ音を鳴らして、イヤホン本体を探す機能 - 電源OFFタイマー
→音楽停止時に自動的に電源をOFFにする機能。15分、30分、60分、90分、カスタマイズから選択可能 - スリープモード
→タッチ押すさを無効にする機能 - ファームウェアアップデート
通話品質|ノイズがしっかり抑えられている
マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね!
背景ノイズがしっかり消えていて、それでいてマイク音声もクリアでなかなか品質は高そうです。
インナーイヤー型だから、自分の声も頭の中で響かないですし、マルチポイントもついていますし、通話用ヘッドセットとしても使いやすそうですね。
通話品質 | (4.3) |
音の遅延|気軽にゲームができるほど
音の遅延については、YouTubeで動画鑑賞をするくらいであれば問題なし。LDAC接続時も音ズレはほとんどありませんでした。
次にゲームモードをONにして音ゲーをしてみましたが、少しズレが発生しますね。
ゼルダの伝説とかを軽くプレイするくらいであれば問題ないと思いますが、FPSや音ゲーなどタイミングがシビアなゲームは難しいかもって感じ。
カジュアルにゲームプレイするには使いやすいと思います。
インナーイヤー型だから外の音が自然に聞こえてくるので、リビングでゲームをしたり動画を見たりしていても、家族の声掛けに気づきやすいのもいいですね。
AilyBuds Pro+ まとめ
AilyBuds Pro+をまとめると以下のとおりです。
総合評価
4.5/5
AilyBuds Pro+
- 1万円以下のインナーイヤー型としてはトップクラスの音質
- 価格に対しておしゃれで高級感のあるデザイン
- マルチポイント対応
- LDACに対応
- ゲームモード搭載で低遅延でゲームもできる
- 再生時間が短い
- 複数タップ時の操作の反応がイマイチ
- 自動装着検出非対応
- ワイヤレス充電非対応
3.9
高音
3.9
中音
3.9
低音
4.5
装着感
3.3
ノイズキャンセリング
–
外音取り込み
4.3
マイク性能
4.3
利便性
Bluetooth | 5.3 | 最大再生時間 ※ANC ON時 | 本体4時間/ ケース込み23時間 |
コーデック | SBC,AACL、DAC | 充電時間 | 不明 |
ドライバー | ダイナミック型 | 充電端子 | Type C |
専用アプリ | ◯ | 防水 | – |
ノイズキャンセリング | ◯ | 質量 ※片耳/ケース込 | 4.3g/36.9g |
外音取り込み | – | ゲームモード | ◯ |
自動装着検出 | – | 保証 | 1年 |
マルチポイント | ◯ | 公式サイト | こちら |
AilyBuds Pro+はこんな人におすすめ
- 予算1万円以下でワイヤレスイヤホンを探している
- 耳栓型のイヤホンが苦手
- インナーイヤー型でも電車の中で使いたい
- 音楽鑑賞、ゲーム、通話など様々な用途で使いたい
さすがコスパ破壊神のQCY、見た目と機能性は1万円以下とは思えないほどの実力です。
まあ再生時間が短かかったり、自動装着検出が非対応だったり、ワイヤレス充電が非対応だったりと、1万円以下なりの部分もありますけど、それらの欠点を含めてもコスパはとても高いかと。
QCYなんでセール価格でさらに安く買える機会も多いでしょうし、とりあえず1万円以下でインナーイヤー型のイヤホンを探している方は、今のところAilyBuds Pro+一択で良いレベルです。
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