【KZ ZSN Pro レビュー】カチッと系!高解像度サウンドの中華イヤホン

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KZ ZSN Pro本体

こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

今回は中華イヤホンでも特に人気のメーカー『KZ(ケーゼット)』より、1DD(ダイナミックドライバー)+1BA(バランスドアーマチュア)搭載のハイブリッドイヤホン

ZSN Pro』を買ってきました!

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KZっておすすめの中華イヤホンでよく紹介されているんだけど、結局どれがいいか分からないんですよね。

かじかじ

ZSTやらZSNやらZST Xやら、なにがなんやら…。

ということで新・旧問わず、KZの主要商品を1つ1つレビューしていきます!

ZSN Proはサクッと聴いてみたんですけど、音楽を楽しみたい方向けではなく、どんな音が鳴っているかを明確に聴きたい方におすすめのイヤホンのように感じました。

価格に対して解像度はめちゃめちゃ高いですよ!

今回はこちらのZSN Proを深掘りレビューしていきます。

総合評価

4.5/5

ZSN Pro

  • 伸びやかな高音
  • 定位が明確にわかる
  • 同価格帯のなかでも解像度が高い
  • 楽曲の雰囲気や余韻感を出すのは苦手

3.8

高音

3.6

中音

3.6

低音

4.0

解像度

3.7

迫力

4.8

コスパ

音の傾向
狭い
広い
クール
ウォーム
モニター
リスニング
ドンシャリ
カマボコ
目次
かじかじ
元イヤホン専門店スタッフ
オーディオ販売歴9年。元々イヤホン専門店で店長やWEBマーケを担当してました。

イヤホンをレビューすることは空気を吸うようなものだと思ってます。


2024年1月時点で月間100万PV。
YouTubeチャンネル登録者は7万人ほど

KZ ZSN Pro 概要・スペック

ZSN Proは2000円台という価格で、1BA+1DDのハイブリッド構成&ケーブルの着脱に対応したハイコストパフォーマンスモデルです。

日本市場だと安くとも5000円以上しそうな構成ですが、中華イヤホンだからこそできる低価格設計ですね。

スペックはこちら。

スペック一覧商品名
形式カナル型
ドライバー1BA+1DD
インピーダンス 24Ω
再生周波数帯域7Hz-40000Hz
音圧感度112dB
プラグ形状3.5mm3極
コード長1.2m
重量g
リケーブル対応○(qdcタイプ 0.75mm)
リモコンマイク△(マイク付きモデル有)
保証期間6か月

ZSN Proのカラーバリエーションはグレー、パープル、ブルーの3色。

グレー
パープル
ブルー

今回はパープルを選びました。

かじかじ

さっそく開封していきましょう!

KZ ZSN Pro パッケージ・付属品

ZSN Proの外箱はいつものKZらしい本体のアウトラインが描かれたシンプルなパッケージ。

開封すると、本体がお目見えです。

KZ ZSN Proの付属品はこちら。

付属品一覧
  1. イヤーピース(シリコン製)4ペア
  2. 2pinケーブル
  3. ユーザーガイド

ZSN Proに付属するイヤーピースは4ペア。

KZ ZSN Proのイヤーピースは4ペア

本体備え付けのイヤーピースはツルッとしていますが、付属のイヤーピースは先端部に溝のある機構になっています。

若干遮音性が下がりそうなので、ツルッとしている方を使っています。

KZ ZSN Pro 本体・ケーブル

ZSN Proのイヤホン本体はジュラルミンのプレートが背面に備わります。

KZ ZSN Pro本体

ケーブルは着脱可能で、出っ張りのある2pinコネクタを採用。

一般的に販売されている2pinケーブルだと合わず、qdcタイプと呼ばれる凹型の2pinケーブルが必要になるためご注意ください。

天面にはZSN PROの印字があるため、KZ製品を複数持っていても間違えることがありませんね。

KZ ZSN Proの本体天面には型番表記あり

ドライバーは1BA(バランスドアーマチュア) +1DD(ダイナミックドライバー)のハイブリッド構成。

ドライバーの種類
  • バランスド・アーマチュア(BA)型ドライバー → 補聴器などでも採用している小型のスピーカー。
    細かく繊細な音が特徴。
  • ダイナミック(D)型ドライバー → イヤホンで一般的に採用しているスピーカー。豊かで自然な音が特徴。
  • ハイブリッド型ドライバー → BA型とD型、どちらも採用したドライバー。
    どちらの音もいいとこ取り。

シェルも半透明になっているため、中のドライバーを目視で確認できます。

KZ ZSN Proのシェル

ノズルは金属製で先端には複数穴が空いており、耳垢の混入を防ぐフィルター代わりにもなっていますね。

KZ ZSN Proのノズル
KZ ZSN Proのノズル

長期間使っていると穴が耳垢で塞がって音質に影響が出る可能性があるため、定期的にメンテナンスをおこないましょう。

ZSN Proのノズル径は5.8mm、くびれ部は5.3mm、長さは4.5mmと平均的なノズル径。

KZ ZSN Proのノズル径は5.8mm
KZ ZSN Proのノズルくびれ部は5.3mm
KZ ZSN Proのノズル長は5.8mm

他社のイヤーピースでも問題なく使用できそうですね。

同価格帯のKZのイヤホンと比べると、最新のDQ6(左)はシェルの透明度や造形が精巧にできているように感じます。

KZ DQ6、KZN Pro、ZST Xを比較
左からDQ6、ZSN Pro、ZST X
KZ DQ6、KZN Pro、ZST Xを比較
左からDQ6、ZSN Pro、ZST X
KZ DQ6、KZN Pro、ZST Xを比較
左からDQ6、ZSN Pro、ZST X

ZST X(右)と比較するとシェルの作りはほぼ同じですが、ノズルの素材やケーブルのコネクタ部の形状は異なりますね。

ケーブルは焦茶色のものが付属。

編み込みも綺麗でしなやか、取り回しも良好です。

分岐部とプラグ根本にKZのロゴが彫り込まれています。分岐部のケーブル長を調整するアジャスターはついていません。プラグはL字を採用していますね。

耳掛け部は形状固定型でハリガネは入っていないため自分の耳の形状に合わせて調整ができません。

耳につけてみた感じだと、耳掛け部を調整できなくても安定して装着されていましたね。

本体とケーブルを装着するとこんな感じ。改めて見るとなかなか派手なデザイン。

個人的にはケーブルの色味はあまり好きじゃないですね。黒かクリアがいい…。

ZSN Proの重量ですが、本体6.3g、ケーブル込みで26.5g。

KZ ZSN Proの本体の重さは6.3g
KZ ZSN Proの総重量は26.5g

装着してみても重みは感じにくく、安定した装着感を得られますよ。

総評して派手めなデザインで、いかにも中華イヤホンという印象を受けました。

僕が購入した筐体のは特にアラは見られなかったため、品質は特に気になる点はありませんでした。

かじかじ

それでは音質をチェックしていきましょう!

KZ ZSN Pro レビュー

解像度が高めのカチッとサウンド

エージングを約200時間ほどしてから以下の環境で試聴しました。

試聴環境
試聴環境はKZ ZSN ProとM3X
  • DAP:Shanling M3X
  • アプリ:Amazon Music HD

KZ ZSN Proの音質は全体的に硬めであり、細かな音まで一音を感じやすい高解像度系のサウンド。

ただ、音全体の主張は強いのにサッパリとした印象も受けます。

音の特長
  • 高音:刺さりはしませんが、きらびやかで鋭い高域。主張が強く派手めな音のため、少し聴き疲れしやすいですが、細かな音まで拾うため「こんな音が鳴っていたんだ」という発見があることが多いです。
  • 中音:引っ込んではいないが主張は少なめ。余韻が少なく音の芯が薄く感じてしまいます。メロディの豊かさや、楽曲の雰囲気を作るのが苦手で素っ気ない音に感じてしまいます。
  • 低音:迫力は少なめですが締まりはあります。過不足はないですが、ラウド系ロックやEDMなど重厚なサウンドを求めるなら少し迫力不足。
  • 音場:ほんの少し横方向に広め。
  • 傾向:フラットで全体的に硬めのサウンド。
  • 解像度:同価格帯のなかではかなり高め

得意なジャンル

  • 音数の多いロック
  • メタル
  • エレクトロニカ

箱だし状態から比べるとエージング後のほうが滑らかさがでましたが、それでもカチッとした硬めのサウンド。

凛として時雨など音数の多くスピード感のあるロックとの相性が良い印象です。

初めて聴いたときの解像度の高さには驚かされますが、慣れてくると音の硬さと簡素さが気になり、余韻が欲しいってなりますね。

この辺りは好みかなとは思います。

iPhone直結→Apple Musicでも聴いてみましたが、シンプルな構成でもある程度は鳴らしやすい印象。ただもう少しだけパワーは欲しいかなとは思いました。

別途DAP(音楽プレイヤー)を用意しなくても十分実力は発揮できるかなとは感じましたね。

もちろんDAPがあったほうがより良い音で聴けますけどね。

他のKZイヤホンと比較すると?

他のKZのイヤホンとも聴き比べしてみました。それぞれの特性を以下の表でまとめています。

スクロールできます
ZSN Pro
パープル
ZST X
KZ ZST X
ZSN 10 Pro
KZ ZSN 10 Pro
DQ6
KZ DQ6
総合
評価
(4.5)(4.7)(4.5)(4.8)
高域(3.8)(3.7)(4.0)(3.7)
中域(3.6)(3.7)(3.8)(3.8)
低域(3.6)(3.6)(3.7)(3.8)
解像度(4.0)(3.7)(4.3)(3.8)
迫力(3.5)(3.6)(3.7)(4.3)
コスパ(4.5)(4.5)(4.3)(4.5)
音場ふつうふつうふつうやや広め
傾向クールフラットフラットダイナミック
価格¥2,250¥2,480¥4,900¥3,200

同価格帯のイヤホンは上位機種と比べても、どれが一番すごいというわけでもなく特性がそれぞれあります。

ダイナミックさが欲しい方は『DQ6』、クセのなさやバランスの良さから『ZST X』。

硬めで高解像度サウンドなら『ZSN Pro』、さらにブラッシュアップさせたいなら予算をあげて『ZSN 10 Pro』がいいかなと。

個人的にはDQ6が好みですが、音数の多い楽曲だとZSN Proのほうが気持ちよく聴けますね。

かじかじ

どれが良いかは音の好み次第!

装着感は良好

ZSN Proは耳掛け型で本体も軽量ということもあり、安定した装着感です。

装着感に関してはとくにストレスを感じませんが、遮音性はやや悪め。

電車内で聴くと走行音が耳に入ってきやすく、音量をそれなりに上げる必要がありますね。

音漏れは若干ある

ZSN Proは音漏れも少しあり、音量を上げすぎるとシャカシャカと周りに音が漏れてしまいます。

図書館やカフェなど静かな環境で大きめの音量で聴くと、周囲の人から白い目で見られるので注意しておきましょう。

おすすめのイヤーピース

ZSN Proに合うイヤーピースがないものか、さまざまなイヤーピースを検証してみました。

個人的におすすめのイヤーピースと感じたのはSpinFit CP100+

イヤーピースの特性的にもっと簡素な音になるかと思いきや、キツめの高音が少し抑えられ音像がさらにビシッと定まるように。

低音の締まりもさらに増し、一音一音の迫力もより感じやすくなりました。

なにより耳の奥までまっすぐと挿入されるようになり、装着感がめっちゃ安定しましたね。

かじかじ

色合いもマッチするし、個人的にイチオシの組み合わせ!

(4月16日発売予定) SpinFit CP100+ S 2ペア イヤーピース イヤーチップ シリコン製 スピンフィット

KZ ZSN Pro まとめ

以上!KZよりZSN Proをご紹介しました。

まとめると以下のとおりです。

総合評価

4.5/5

ZSN Pro

  • 伸びやかな高音
  • 定位が明確にわかる
  • 同価格帯のなかでも解像度が高い
  • 楽曲の雰囲気や余韻感を出すのは苦手

3.8

高音

3.6

中音

3.6

低音

4.0

解像度

3.7

迫力

4.8

コスパ

音の傾向
狭い
広い
クール
ウォーム
モニター
リスニング
ドンシャリ
カマボコ

ZSN Proはそれぞれこんな人におすすめ!

こんな人におすすめ
  • 有線イヤホンで安価で音質の良いモデルを探している方
  • とにかく高解像度で音を楽しみたい方
  • 硬めで鋭い音が好みの方

音が硬めでカチッとしたサウンドのため、スピード感溢れるメタルやロックとの相性が良いと感じました。

バランス重視だと同社のZST X、ダイナミックさや厚み重視だとDQ6がおすすめかな。

好みが合う方は、ZSN Proを選んで見る価値ありです。

かじかじ

音の一つ一つを細かく聴きたい方におすすめ!

ただ、イヤーピースは変えたほうがいいですね。他社のイヤーピースに変えるだけでなかなか良い傾向になりますよ。

(4月16日発売予定) SpinFit CP100+ S 2ペア イヤーピース イヤーチップ シリコン製 スピンフィット
KZ ZSN Pro本体

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